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Obunishi.Jr.H.S

Author:Obunishi.Jr.H.S
田園風景の広がるのどかな場所にある学校です。

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平成23年度修了式
過去は変えられない ~「いま大切なこと=目標」に勇気をもって取り組もう~

 様々な経験をした一年が終わります。うまくいったこともあれば失敗したこともありました。学年が上がるということは,単に「年齢を重ねた」ということではありません。今までとは違う立場で友だちや後輩のことを思いやることができなければなりません。また,正しいことと間違ったことを自分の意志で判断できるようにならなければなりません。それは,良いことも悪いこともいろいろな経験を通して,皆さんの心が豊かになっているからです。
 私たちは,目の前にやっかいな問題が生まれると,過去に戻ってその問題が生じないようにしたいと考えてしまい勝ちです。「あの時,こうしておけばよかった。」とか「小学生からやり直したい。」と考えてしまい,現実の重さについ過去を変えられないかと想像してしまうのです。
 しかし,残念ながら「過去を変えることはできない」のです。他人と過去は変えられません。変えられるのは自分と未来だけです。なぜなら,私たちが行動可能なのは,今この時であり,また未来だけだからです。仮に,過去に悔やまれることがあったとしても,その時点では,あなたはそれを選択したのです。ですから,今の現実をすべて受け入れたうえで,いま大切なことは何かを考えなければなりません。そして,「集中すべきこと,改善すべきこと,勉強すべきこと」を明確にした上で勇気をもって取り組んで欲しいのです。必ず未来は良い方向に変わっていきます。
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 一年間の講話題を掲載しました。私が皆さんに伝えたいことは,①挑戦 ②思いやり ③協力 の三つのメッセージです。自分にとって「いま大切なこと」を考えてみて下さい。

4月 7日 希望
4月20日 Fukutsu no Seishin 「不屈の精神」
5月 9日 強い矢を射るには努力あるのみ
5月30日 今日一日,楽しんできてください
6月24日 Don't mind 「ドンマイ」
7月20日 The sky is the limit! ~限界は空高くに~
9月 1日 失敗してもいい 自分で体験すること~Experience is the best teacher~
9月26日 性格は,変えるものではなく追加するものである
10月 9日 節目
11月 9日 Born this way ~これが生まれながらの私~
12月22日 人生の三カン王「 関心,感動,感謝」
1月10日 未来は決まっているのか
2月27日 宇宙は「無」から誕生した
3月 8日 中学校の卒業は一つの「節目」であって,「学び」のゴールではない
3月12日 絶望と希望の間
3月23日 過去は変えられない


講話 | 16:02:44
23年度入学生 | 13:50:34
絶望と希望の間(平成24年3月12日)
                   絶望と希望の間

 もう一年早く生まれていたら,あと一年遅く生まれていたら,きっと就職できていたのに。
 もう一分早く家を出ていたら,あと一分そこに留まっていたら,きっと助かった命なのに。

 家族の安否を確かめたあと,避難誘導のために町へ下りていったきり帰らぬ人となった大切なお父さん。人の命を助けるために自分の命を捧げたお父さん。そんなお父さんの最後を前にして今後の生き方を決めた中学生の娘。
 お腹に自分たちの子を宿した身重の妻と入籍した日に被災し,妻とお腹の子ども残して帰らぬ人となった夫。7月に生まれた孫の成長が生きる希望となった母。

 人々の運命を翻弄(ほんろう)した津波。受け入れがたい運命をこれがお前の運命だと天から押しつけられた運命。絶望の淵に立たされた人々が,その絶望の中で,生かされた命,残された仲間と一筋の希望を見いだし,与えられた新しい運命を切り拓こうと懸命に頑張る人々。
 厳しい自然の脅威を前にして,必死に助け合い懸命に生きようとする日本人。
 厳しさにさらされるからこそ生まれる,日本人の助け合いの精神。日本人の優しさ。日本人の不屈の精神を見ました。
 今,被災地では,新しい町づくりが始まっています。一方,福島第一原子力発電所では,廃炉まで40年もの年月が必要とされているそうです。復興はまだ始まったばかりです。私たちにとって決して他人事ではありません。絶望と希望の間には,多くの人々の支えがあると言うことを忘れてはならないと思います。


講話 | 18:03:31
平成23年度卒業式
   式  辞(抜粋)

 保護者の皆様、受付で十五年間の感謝を込めた「親への手紙」を受け取っていただきました。子どもなりの言葉で親への感謝の言葉が綴られています。どうか、子どもの気持ちを受け取っていただきたいと思います。
 さて、卒業生の皆さん。私が詠んだこの俳句を思い出して下さい。
 「落雷に 気づくわがまま 襟正す」
 二年前の林間学校での出来事でした。君たち全員がテント広場に集められ、自然園中に轟き渡る声で、黒田先生から大変厳しく叱られたときのことです。この林間学校は、雨がよく降ったが雷もすごかったなあという思いを俳句にして、閉村式で披露しましたね。
 私は、人が大人に成長する過程で、ある時期に厳しく鍛えられることはとても大切なことだと思っています。ですから、私は、そんな君たちを心の中でいつも応援していました。
 人は、正しく、そして厳しく鍛えられることで、もう一度頑張ろうという気もちや友への思いやりの気もちをもつことができのです。まさしく、「不屈の心」が育つのです。そして、十五歳の春を迎えました。
 日本人は、十五歳という年齢を人生における区切りとなる年齢として昔も今も大切にしてきました。例えば、江戸時代の町人は、三年を一区切りにした子育ての道しるべをお互いに大切にしていました。
「三つ心、 六つ 躾、 九つ 言葉、 十二文、 理十五で末決まる」という教えです。人は、十五歳にもなったら世の中の道理がわかるようにしなければならない。それができるかどうかで行く末が決まるという教えなのです。また、慶應大学を創立された福沢諭吉は、「世の中で一番みじめな事は、人間として教養のない事です。」と若者たちに教えていました。
 皆さんは、もう一人前の大人として行動することが求められるとともに、今まで以上に社会人としての振る舞いや責任が求められるのです。ですから、中学校の卒業は一つの「節目」であって、「学び」のゴールではないのです。自分の未来は、まだ何も決まっていないのです。これからもずっと学び続ける態度を失わないでいてください。
 自分の人生に「奇蹟(miracle)」を願うことはかまいませんが、奇蹟に頼ってはいけません。あるのは、自分がどんな生き方をしてきたのか、どんな努力を積み重ねてきたのかという「軌跡(track)」しかないのです。学び続けることを通して、人生の「夢」を見つけ、それを目標としてさらに高みを目指してください。自分と向き合って努力を続けるうちにきっと自分の可能性が見えてきます。そのときに、自分の未来を生み出すことができるのです。


講話 | 15:59:53